翻訳本から学ぶ中国語

日曜日のちょっとした中国語「日本の本が中国語(繁体字)に翻訳されるとどうなる?」Vol.2

先週、日本語の本(夢をかなえるゾウ)を中国語(繁体字)で翻訳されたらどうなる?という記事を書きました。日曜日のちょっとした時間に「ちょっとした中国語」を一緒に勉強できたら良いなと思っています。
今回も引き続き気になったフレーズを書いていきたいと思います。
レッスン2「夢をかなえるゾウ」“靴をみがく”
あらすじ
人生がうまくいかない主人公はある日インドの神様ガネーシャと出会います。情けない主人公に出会ったガネーシャは成功するための教えを主人公に教えていくのですが・・・。
「フレーズ1」
主人公がガネーシャから成功するための教えを請うのですが、ガネーシャは早速モノを要求します。
P25「神様に教えを請うには、何か足らへんよね?」

「求神教導你,好像少了點什麼吧?」

求神・・・神に頼む
教導・・・教える、指導する
好像・・・まるで〜のようだ
直訳すると、”頼まれて教えてあげるのに、まるで何か少ないようだ”となります。そして語尾に”吧”を置いて文章を柔らかくしてます。
「フレーズ2」
ガネーシャからようやく最初の教えを教えてもらったのは“靴をみがく”事。理解できない主人公にガネーシャはイチローが野球道具の手入れを日々怠らないことを例にたとえて
自分が会社行くときも、営業で外回りする時も、カラオケ行ってバカ騒ぎしてる時も、靴はずっと気張って支えてくれとるんや。
P30「そういう自分支えてくれるもん大事にできんやつが成功するか、アホ!」

「不珍惜支持自己的事物,這種人會成功嗎?蠢才!」

珍惜・・・(惜しんで)大切にする
支持・・・支持する、支える
事物・・・事物、ものごと
蠢才・・・バカ、アホ
直訳すると”自分を支えてくれる事物を大事にしないそんな人が成功する?あほ”となります。
不珍惜が支持自己的事物にかかってます。”會”は色んな意味で使われますが、ここでは一つの動作の後の事柄を示す”會”や”要”を使っています。つまり「モノを大事にしない」という行為(動作)で「成功しない」事柄を起こしてしまうので、次のアクション(成功しない)を表す時には動詞の前に”會”や”要”を置きます。
「フレーズ3」
それでも靴をみがいて人生が成功するとは思えない主人公。そんな主人公の態度を見かねたガネーシャが、自分(主人公)が『成功せえへんための一番重要な要素』を満たしているからだと言います。そして
P32「成功しないための一番重要な要素はな、『人の言うことを聞かない』や。

「不成功的最關鍵要素就是・・・「不聽別人的意見」」

關鍵・・・肝心なこと、かなめ
就是・・・強調で使用
別人・・・他人
意見・・・意見
直訳すると”成功しない大事な要素それは、他人の意見を聞かない事”となります。逆に言うと成功する秘訣は人の言うことを素直に聞くということになるんですね。
そんなもん、当たり前やろ。成功するような自分に変わりたいと思とって、でも今までずっと変われへんかったちゅうことは、それはつまり、
『自分の考え方にしがみついとる』ちゅうことやんか」

「你緊抓著自己的想法不放」

緊抓(著)不放・・・しがみついて放さない
緊抓不放はセットで使われることが多いです。離せない物、ここでは自分の考え方である”自己的想法”を緊抓と不放の間に入れて使用します。主人公が自分の考え方に”今も”しがみついているので”現在進行形”で動詞(緊抓)の後ろに”著”を付けているんですね。
日本の本がこうやって台湾人の翻訳家によって中国語にされているのはとても面白いと思います。登場人物のガネーシャは関西弁を話すのですが、さすがに中国語では関西弁風には訳されてませんが、たまに台湾語を使った表現が書かれているのでそういうアレンジも逆に面白いなあと思いながら読んでいます。
また日曜日にご一緒に勉強できたら嬉しく思います。良い休日を!
レッスン1 プロローグ
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