あらすじ:インドの神様「ガネーシャ」に騙された主人公。すっかりいじけて布団の中の潜り込んでしまった。そんな主人公をみかねてガネーシャはこんな話をし始めた・・・。
●自然の法則って何?
「自分らがいるこの世界はな、一定の法則で動いとる機械みたいなもんなんやで。水が高いとこから低いとこに流れるように、太陽が東から昇って西に沈むように、秩序正しく動いとる。世界を支配しとる自然の法則みたいなもんが存在するんや」
「自分の身の回りに起きる出来事もな、そういう自然の法則にのっとって起きとるだけなんや。でもな、単純に、法則どおりに起きてるだけの出来事に対してやな、自分らは、『運が良い』とか『運が悪い』とか、なんや勝手に『良い』と『悪い』に分けてしまうわなぁ」
自分らは、『運が良い』とか『運が悪い』とか、なんや勝手に『良い』と『悪い』に分けてしまう
你們擅自區分成『運氣好』,『運氣背』,或者『好』與『壞』。
擅自・・・勝手に
區分・・・分ける
運氣背・・・運が悪い
●考え方の差で未来が変わる?
「たとえばはじめて山登りをする二人がおったとするわ。その二人がいざ山登りをしようとすると、たまたま雨が降ってきた。二人は雨具を持って来てへんかった。一人はこう思った『天気予報では晴れだって言ってたのに・・・今日にかぎって雨が降るなんて俺は運が悪いなあ』。もう一人はこう思った。『そうか、山の天気は変わりやすいから今日みたいに雨が降ることもあるんだな。今度から雨具を準備しておこう』。ええか?今、ワシがしている話は、いつ何が起きるか分からないからちゃんと準備しておきましょうなんでレベルの話をしてるんやないんやで。もっともっと深い話や。雨が降ったことに対して『運が悪い』て思ったやつは、世界が支配している法則と、自分の考えている世界とのズレを、そのまま放ったらかしにしたことになるんやで。この場合の法則は『山の天気は変わりやすい』やろ。でもその男の考える世界は『天気通りにしておけば問題ない』やからな。だから、また必ず同じような失敗を繰り返すことになるんや。逆に、『今度からは準備しておこう』と考えたもう片方のやつは、世界を支配してる法則を学んで、自分の考え方をその法則に合わせたんや。せやからこれからはもっと確実に山を登ることができるやろ。この違い分かるか?これはもう決定的な違いなんやで」
●松下幸之助の言葉
「幸ちゃんがな。松下の幸ちゃんかこんな言葉を残している。『すべての責任は自分にある』。他人が起こす出来事、身の回りの環境で起きる出来事は全部自然の法則どおりに発生しとる。だとしたら自分が望む結果を出すには、自分を変えるしかあらへん。だから『変えられるのは自分だけだ』て言葉。これも全部同じことを言っとんのやで。でも本質的には理解しとるやつなんてほとんどおらへん」
自分が望む結果を出すには、自分を変えるしかあらへん
要得到自己希望的結果,唯有改變自己
得到・・・(物事)を得る
唯有・・・〜しか、ただ〜だけ
●エジソンの考え方
「これ大事なことやからもう一回言うとくで。世界は秩序正しい法則によって動いとる。成功も失敗もその法則に従うて生まれとる。だから、その法則に合わせて自分を変えていかなあかん。その法則と自分のズレを矯正することが、成功するための方法であり、成長と呼べるんや。自分、トーマス・エジソンくん知ってるやろ。」
「エジソンくんはな、どんだけ実験に失敗しても、もう何千回失敗しても『成功だ』言うたんや。『この実験は失敗だと分かったらまた一つ成功に近づいた。だから成功なんだ』ちゅうてな。このスタンスや。このスタンスこそが、世界の法則を学ぶ方法なんやで。エジソンくんがとんでもない数の発明をしたのも偶然やない。発明っちゅうのは、世界に存在する隠れた法則を発見する行為そのものやからな」
主人公:なるほど。自然の法則を発見するために、新しい実験をしたり、実験のやり方を変えていく。それはつまり、自分を変えていく、ということかもしれない。
しかし僕たちはエジソンのように、いつも前向きに考えることができるのだろうか。失敗が続けば、なんだかんだいってもやっぱり途中でへこたれてしまうのではないだろうか。
●今回のキーワード!
「だからまず『運が良い』って思うんや」
「所以首先要認為自己『運氣好』」
首先・・・先に、まず
認為・・・思う
「自分にとってうれしゅうないことが起きても、まず嘘でもええから『運が良い』て思うんや。口に出して言うくらいの勢いがあってもええで。そしたら脳みそが勝手に運がええこと探しはじめる。自分に起きた出来事から何かを学ぼうと考えだすんや。そうやって自然の法則を学んでいくんや」
自分に起きた出来事から何かを学ぼうと考えだすんや
你要開始思考,能從發生在自己身上的事情學到什麼
思考・・・考える
自己身上・・・自分の身に
學到什麼・・・何かを学ぶ
●まとめ
確かにいつも「運が悪い」と言っている人や愚痴をこぼしている人、ため息ばかりついている人は自分から「運の悪さ」を引き寄せているんだと思います。だってそういう人はいつもそうしてますからね。ならば良いことも悪いことも全て自分にとって「良いこと」に置き換えてしまえば、楽しく前向きに考えることができますね。「人間万事塞翁が馬」「人生山あり谷あり」という言葉が示す通り私達の人生は「良いこと」と「悪い事」の繰り返しです。ここはひとつ何が起きても、これは自分にとって幸運の始まりなんだと思い込んでしまいましょう。そうしたらどんどん「良いこと」を引きつけられるんじゃないでしょうか。巷では「セレンディピティ=成功や幸福を引き寄せる」という言葉の本や講演がたくさんありますが、簡単に考えたらこういうことなんだと思います。まずは今日起きたことから「良いこと」に置き換えてしまいましょう!
それでは皆さん良い週末を!
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日曜日のちょっとした中国語「夢をかなえるゾウ」“運が良いと口に出して言う”Vol.10