毎週日曜日は中国語関連の記事を書いています。
今回は日本の絵本の中国語版を紹介します。
紹介する絵本は日本語のタイトルが「しんせつなともだち」で、中国語では「是誰送來禮物」=誰からの贈り物?になっています。
1987年の作品で、作者は中国人の方軼羣さん。絵は村山知義さんです。
話の内容は、雪が降り積もったある日、食べ物を探しに出かけた「子うさぎ」が雪の中で2つの「かぶ」をみつけました。一つは自分で食べ、残りの一つは友達の「ろば」に食べさせようと「ろば」の家に行きました。「ろば」が家にいなかったので「子うさぎ」は「かぶ」を「ろば」の家に置いて帰りました。
「子うさぎ」と同じように食べ物を探しに出かけていた「ろば」は雪の中、芋をみつけて家に戻ります。家の中にある「かぶ」をみつけた「ろば」はこのかぶを友達の「やぎ」に食べさせようと思い「やぎ」の家に向かいました。ところが「やぎ」も家にいなかったので、「ろば」は「やぎ」の家に「かぶ」を置いて帰りました。
このように「子うさぎ」がみつけた「かぶ」が動物達をとおして色々な家を回っていきます。さて最後にこの「かぶ」はどうなってしまうんでしょうか?
動物達のおもいやりある話がとても心に響く良いお話です。
それでは2ページほど日本語と中国語とで見比べていきましょう。
1.「子うさぎ」が「かぶ」をみつけるシーン。
日本語:
「おや、こんなところに「かぶ」がふたつもあった」
こうさぎはよろこんで、ひとつだけたべてひとつはのこしました。
「ゆきがこんなにふって、とてもさむい。ろばさんは、きっとたべものがないでしょう。このかぶをもっていってあげましょう」
中国語(繁体字):
「阿,這裡竟然有兩顆蕪菁!」
小兔子好高興!牠把兩顆蕪菁帶回家,吃掉一顆,留下了一顆。
「雪這麼大,天氣這麼冷,驢子一定也沒有東西吃。這顆蕪菁拿去給牠吃吧!」
2.「ろば」が家に戻り、「子うさぎ」が置いた「かぶ」をみつけるシーン
日本語:
ろばがへやにもどってみると、「かぶ」がおいてあります。
ろばはふしぎそうにいいました。
「これはどこからきたのかしら」
ろばは「おいも」をたべてから、かんがえました。
「ゆきがこんなにふって、とてもさむい。やぎさんはきっとなんにもたべものがないでしょう。このかぶをもっていってあげましょう」
中国語:
一進門,驢子看見了蕪菁。
「這是從哪裡來的呢?」
驢子一邊吃著地瓜一邊想,
「雪這麼大,天氣這麼冷,山羊一定也沒有東西吃。這棵蕪菁拿去給牠吃吧!」
小さい子向けの絵本で文章はとても簡単ですが、中国語になると文法がいくつか出てきます。
絵を楽しみながら、中国語も勉強できました。
またおもしろそうな絵本があったらここで紹介したいと思います。
それではみなさん良い週末を!
[amazonjs asin="4834001326" locale="JP" title="しんせつなともだち(こどものとも絵本)"]
日曜日のちょっとした中国語 絵本「しんせつなともだち=是誰送來禮物」